離婚のしかた

最も多い離婚原因は身近な〇〇だった!離婚原因ランキングと裁判で認められる離婚事由

厚生労働省の「人工動態統計」によると、2017年の離婚件数は21万件を超えています。ピークの2002年には29万件ですから、やや減少傾向にあるとは言えますが、これだけ多くの夫婦が離婚しているという現状には驚かざるを得ません。
では、その主な離婚原因とは一体どのようなものなのでしょうか?リアルなデータから、離婚原因をランキング形式で紹介します。

女性からの離婚理由No.1は性格の不一致

離婚原因については最高裁判所が開示している「司法統計データ」で知ることができます。それによると、女性からの理由で第一番目に来るのが「性格の不一致」です。
「なるほど」と思われるかもしれませんが、実はこの「性格の不一致」とは非常に奥が深い理由であり、とても一言で表すことはできません。

それには、反対の「性格が合う」状態を想像してみればいいのであり、男女が2人で同じ時間・同じ空間を過ごして、「喜怒哀楽の感受性が合うこと = 性格が合う」と言えるでしょう。
例えば同じ映画を見て、感動した、泣いたポイントが同じであるか、近いこと。趣味、音楽、ファッションの好みなども同様で、すなわち、共有できる、共感できることが多ければ多いほど性格が合うと人は感じるものです。

また、デートの行き先や帰りのタイミング等で考えがピタリと合う場合も、 『性格が合う』と感じるものです。
中には、おしゃべりの女性と聞き役の男性というカップルもいます。一見正反対の2人のようですが、一緒にいて心地いいこと、その前提として価値観が合うという点では共通していることが多いです。そういう意味では、2人の喜怒哀楽の感受性、考え方はやはり同じであると言えます。

男性も同じく正確の不一致がNo.1

また男性側からも「性格の不一致」は離婚原因の第一理由となっています。
もともと結婚とは、全く違うところで生まれた男女が20年や30年過ごしたあとで一緒になるのですから、様々な点が合わないのは当たり前です。
その代表が、言葉や味の好みです。しかし初めは合わなくてもお互いを尊重しつつ、時には妥協点を見つけ、時にはどちらかが譲り、ひとところに落ち着かせていくことが夫婦としての基本であるわけです。

しかし一方で、一緒に過ごす時間に比例して、男女ともに相手に無意識に期待する気持ちが増えてきます。
夫からすれば、『疲れて帰ってきたのだから夕飯ぐらい温かく食べさせてくれ』『給料日なんだから外食でいいじゃないか』等。
そして妻は、『わたしだって疲れているのだから温めるぐらいできるでしょう』『子どもにお金がかかるのだから外食も控えてよ』と。
そこでさらにわがままな気持ちが増えていると、かつては「いいよ、気にしないで」と思いやりの気持ちがあったのが、「何で分からないのか?」という苛立ちに置き換わります。
性格が合わないと感じるのは、こうした内面的なずれ、行き違いを感じたときで、こうした違和感は徐々に蓄積してきます。

そして中には、どうしても相手に合わせることができない感覚が2つあります。この点が合わないと、やがて夫婦はどこかで破綻=離婚してしまいます。そしてこの2つは、容易に変えたり、相手に合わせたりすることができないという性格を持っています。

その一つは金銭感覚であり、もう一つは善悪の基準です。

金銭感覚と善悪基準の差は乗り越えられない

これは妻からの離婚原因第2番目「生活費を渡さない(経済的DV)」とも関連しますが、夫婦の片方の金銭感覚がルーズで、もう片方が厳しい場合は、そこに問題が発生します。
家庭を顧みず趣味にお金をつぎ込む、高額な洋服を次々と買うなどして、結果的に家計が苦しくなれば、夫婦げんかの元となります。
たとえ収入が多くても、一方がお金を湯水のように使えば、もう一方は不安と怒りを感じるでしょう。一方だけがあまりの倹約家でも、同じことです。
同じ1万円でも、夫婦がそれぞれ違う価値観を持っていれば、その差を乗り越えるのはたやすいことではありません。

また、善悪の判断基準が違っている場合も、「性格の不一致」として感じられることが多いです。
車の運転、道でお金を拾ったときどうするか、迷子を見かけたときの対応など、善悪の判断基準が大きく違うことで、
「こんな人だと思わなかった」 = 人格そのものへの不信感 → 離婚
となることもあります。

なお、2位以下を含む離婚原因ランキングは、男女別に次のとおりです。

離婚原因:男性編

1位 性格の不一致
2位 異性関係
3位 精神的に虐待する
4位 家族・親族と折り合いが悪い
5位 性的不調和

離婚原因:女性編

1位 性格の不一致
2位 暴力を振るう
3位 生活費を渡さない
4位 精神的に虐待する
5位 異性関係

性格の不一致でも離婚はできる?

結論から言うと、離婚はできます。
ただし、夫婦双方で離婚しますとの合意に至る「協議離婚」か「調停離婚」でなくてはなりません。
それ以外の場合、例えば裁判離婚では、「性格が合わない」だけでは離婚は認められません。

「性格の不一致」を離婚理由として認めてもらうためには、民法770条1項5号にある【その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき】に該当しなければなりません。
性格の不一致がが原因で夫婦関係が破綻し、今後将来にわたっても修復の可能性がないことを証明する必要があるのです。

離婚でお悩みなら弁護士に相談を

ここまでお読みいただいて、意外な結論に驚かれた方もいるかもしれません。
【性格の不一致】は男女ともに離婚原因の第一にあるのに、それだけでは離婚原因にできないということです。
性格の不一致を理由に離婚するなら、協議離婚または調停離婚でなくてはなりません。

しかし中には、結婚前に知り得ない事実があった、相手方に明らかな悪意があるなど、性格の不一致が離婚したい理由であるけれど、離婚を有利に進めたいという方もいらっしゃることでしょう。

その場合は、法律のプロである弁護士に相談することをおすすめします。
あなたから詳しい事情を伺えば、離婚を有利に進める条件がきっと隠れているに違いありません。
【その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき】とは、ケースによってそれぞれ違うのです。

あなたの離婚が有利に進められるよう、まずは相談だけでもなるべく早く行動しましょう。