慰謝料

3組に1組が離婚する時代!性格の不一致による離婚で慰謝料はできるのか?

性格の不一致での慰謝料請求

「性格が違い過ぎていて、一緒に暮らしていると疲れる…」「相手に合わせていたら、自分の時間がなくなった」など性格の不一致で離婚を検討する方は多いです。そのような人の中には、相手に対する愛情が薄れていき、離婚するに当たって慰謝料を請求したいと計画する人もいます。このような請求は認められるのでしょうか?

ここでは、性格の不一致による離婚での慰謝料の請求について分かりやすく解説します。この記事を読めば、慰謝料が請求できるかどうかが分かるようになるでしょう。

性格の不一致による離婚では慰謝料請求できない

性格の不一致の慰謝料

結論から説明すると、残念ながら性格に不一致による離婚では慰謝料請求の対象外となってしまいます。しかし、慰謝料が請求できる場合もあるため、どのような場合に請求できるのか要点を押さえておきましょう。

双方に離婚理由があるため対象外となる

「性格が合わないため、一緒に生活できない」と性格の不一致による離婚を選ぶ方は多いです。そもそも夫婦の価値観は違っていて当然であり、性格の不一致でも、夫婦のどちらかが絶対的に悪いということはありません。

慰謝料は、相手がした行為によって、精神的苦痛を受けた場合に”感情を慰める”ために支払われるものです。そのため、性格の不一致による離婚は慰謝料の対象になることは、基本的にありません。

相手の合意が得られれば慰謝料請求ができる

相手が合意すれば慰謝料の請求はできます。例えば、相手が離婚を望んでいるけれど応じたくない場合もあるでしょう。そのような状況の際に「離婚には応じるけれど、本当は離婚したくないから慰謝料を支払って欲しい」と交渉をして、相手からの合意があれば慰謝料を請求はできます。

性格の不一致でも慰謝料請求できるケース

性格の不一致で、修復しがたいほどに夫婦関係が破綻していることもあるでしょう。ケンカをしたときに暴力を振るわれたなどの経験や、夫婦で会話をしていなかったときに、相手が外で浮気をしていた場合など、他の要因と組み合わせることによって、慰謝料が請求できる場合もあります。

他にも、共働き世帯で、相手が自分の欲しい物を自由に買い、家計にお金を入れることをしなかったなども慰謝料の対象になります。

性格の不一致で離婚ができるのか

性格の不一致で離婚

結論を説明すると、離婚できる場合とできない場合があります。そのため、どのような場合に離婚ができるのかを覚えておきましょう。

離婚できる場合

・離婚協議で夫婦の合意が得られた場合

夫婦の話し合いで双方が離婚に合意すれば、離婚はできます。夫婦間で合意が得られるのであれば、どのような場合でも離婚できます。例えば「やっぱり、私は家庭に収まるタイプではないから独身に戻りたい。だから離婚して?」ということを伝えて、相手が「僕も相手に合わすよりマイペースに暮らしていた方が楽しいからいいよ。」と同意すれば、離婚ができるのです。

・修復しがたいほどに夫婦関係が破綻している場合

子育てに対する価値観の違いで喧嘩をした後に、それ以降、会話がなくなってしまったというような状況もあるでしょう。夫婦の中には、冷却期間を置くために別居を選び、そのまま長年、別居生活が続いている人もいます。音信不通の状態でも気にならない相手とは、婚姻生活を続けていく意味がありません。このように修復しがたいほどに夫婦関係が破綻している場合は、離婚調停や離婚裁判でも立派な離婚事由とみなされます。

・不貞行為などの他の要因もある場合

過去に浮気されたことなどが引っかかり、夫婦の会話が減ることもあるでしょう。このように、性格の不一致の他に離婚につながる要因がある場合は、離婚が認められます。主に。法律で認められる離婚理由は下記の通りです。

配偶者に不貞行為があったとき 既婚者が配偶者以外の人と自由意志で性的関係を持つこと

例)性的行為をともなう浮気・風俗店に通い続けるなど

配偶者が結婚の義務を意図的に怠ったとき 配偶者が理由もなく同居しない場合や協力しない場合

例)生活費を家に入れない・家出を繰り返す・病気の配偶者を放置するなど

配偶者の生死が3年以上明らかではないとき 失踪や家出などにより、配偶者からの連絡が入らず、3年以上生死がわからない状態のとき

例)家出など

配偶者が重い精神病にかかり回復の見込みがないとき 配偶者が重度の精神病になり、家庭を守る義務を果たせなくなること

例)統合失調症・認知症・躁鬱病・アルツハイマーなど

離婚できない場合

性格の不一致による離婚を片方だけが望み、片方が望んでいない場合は離婚できません。離婚協議で合意が得られなければ、離婚調停や離婚裁判を行うことになりますが、性格の不一致による離婚は、法律的になかなか認められません。

法律で認められるためには、夫婦喧嘩をした際の録音テープや、メールのやりとり、第三者の証言など夫婦関係が破綻していることを証明する証拠が必要となります。

性格の不一致で離婚する際の手続きの流れ

性格の不一致での離婚手続き

性格の不一致で離婚する場合は、どのような手続きをするのでしょうか?ここでは、離婚手続きの流れをご紹介します。

1.離婚協議で話し合う

まずは、離婚したいという意思を相手に伝えます。離婚協議は冷静的に話し合うことが大切になるため、感情をぶつけないように気を付けましょう。

  • どういう理由で離婚を決意したのか
  • 離婚を決意するまでに至った理由のせいで、どのような悪いことが起きているのか

上記の理由を相手に明確に伝えましょう。性格の不一致による離婚であれば「あなたに合わせていたら、自分の時間が全く取れなくなった」など具体的な出来事を伝えてください。説明をして相手が納得しないようであれば、証拠を用意しておきましょう。

離婚協議で夫婦が合意すれば、離婚は成立します。もし、話し合いがまとまらなければ離婚調停を起こすことになります。

2.離婚調停を行う

相手が離婚協議を拒否している場合や、離婚協議をしても話し合いがまとまらない場合は、離婚調停を行います。離婚調停の申立てができるのは、当事者である夫婦だけです。離婚調停は月1回のペースで行われます。

調停は、裁判官と民間人である調停委員2名からなる調停委員会によって進められます。家庭裁判所では、夫婦の一方が調停室で話をしている間、もう一方は待合室で待機するため、お互いに顔を合わせることはありません。

調停の結果、離婚の合意が得られれば「離婚成立」となりますが、調停を続けても無意味と調停委員会が判断した場合は「離婚不成立」となります。

3.離婚裁判を行う

離婚調停でも解決できない場合には、裁判所に訴訟を提出して離婚裁判を起こすことになります。離婚調停を経ずに裁判を起こすことはできません。離婚裁判を起こすメリットは、判決により必ず決着がつくところにあります。ただし、自分の希望どおりの結論が出なくても従わなければいけません。

裁判では、法律に詳しい助言者いなければ、何もできません。原告は、離婚理由が事実だと証明する必要があり、被告もそれに反論する証拠を出していくことになります。こうした証拠の使い方にも法律の知識やテクニックが求められます。そのため、有利な立場で裁判を進んていくためにも弁護士に依頼をしましょう。

性格の不一致で離婚する人の割合

離婚の割合

性格の不一致による離婚に迷われている方は、「離婚」にまつわる現代事情を知ることで、少しは冷静的な気持ちを取り戻せるのではないでしょうか?

厚生労働省が発表した「2017年人口動態統計」によると、2017年の離婚件数は21万2,262組。婚姻件数は60,6866組みとなり、新婚夫婦の3分の1近くが離婚したことになります。1988年と2017年の離婚件数を比較すると、約30年で年間の離婚件数は大幅に増加し、今では離婚は珍しいことではなくなりました。

離婚の理由

3組に1組の夫婦が離婚する時代となりましたが、どのような理由で離婚しているのでしょうか?ここでは、男女別の離婚理由を見ていきましょう。

夫からの理由 妻からの理由
1位 性格が合わない 1位 性格が合わない
2位 精神的な虐待 2位 生活費を渡さない
3位 家族や親族と折り合いが悪い 3位 精神的な虐待
4位 異性関係 4位 暴力をふるう
5位 性的不調和 5位 異性関係
6位 浪費 6位 浪費
7位 同居に応じない 7位 家族を顧みない
8位 暴力をふるう 8位 性的不協和
9位 家族を顧みない 9位 家族や親族との折り合いが悪い
10位 生活費を渡さない 10位 お酒を飲み過ぎる

(出典:2017年度 司法統計)

性格の不一致で慰謝料請求はできない前提で考えましょう

性格の不一致では、基本的に請求できません。しかし、他の離婚事由と合わせることで慰謝料を請求できます。一度は、結婚を決意した相手であり、性格の不一致での離婚は双方に理由があることがほとんどです。

夫婦それぞれの意見が合わないことは当たり前なので、離婚を決断する前には「自分にも改善すべきところはなかったか?」を反省するようにしましょう。そのように心がけることで、離婚後に幸せを掴むことができるはずです。それらを踏まえた上で慰謝料請求を検討してみてください。