離婚のしかた

タバコが原因で離婚できる?約束したのに隠れて吸う心理が許せない!

タバコが原因による離婚

「旦那がタバコを辞めると言っていたのに隠れてタバコを吸っていた…」「タバコの臭いが苦手な嫁がうるさい…」など、喫煙者と非喫煙者の夫婦では、タバコが原因で夫婦喧嘩をすることもあるようです。夫婦喧嘩が過熱すると離婚もよぎりますが、タバコが原因で離婚することはできるのでしょうか?

この記事では、タバコが原因で離婚することはできるのかについて解説します。タバコを吸っていて配偶者と喧嘩が絶えない方は要注意です。ぜひ、この記事を見て対策を取りましょう。

タバコが原因で離婚はできる

タバコが原因で離婚はできる

離婚が成立するまでのプロセスは、あくまでも夫婦間の話し合いが基本となるため、「タバコを辞めてくれないなら離婚したい」と夫婦で話し合って、合意が得られれば離婚できます。しかし、タバコが理由で離婚する場合は難航する恐れもあるため、どのような場合に離婚できるのか具体的に見ていきましょう。

離婚協議で合意があれば離婚できる

民法763条では「夫婦は、その協議で離婚をすることができる」としています。夫婦2人の話し合いによって、離婚事由・姓と戸籍・親権・金銭問題について合意に至れば、離婚届に必要事項を記載し、署名・押印すれば離婚は成立するのです。

離婚協議の場合、各種取り決めは夫婦間の口約束で済ませてしまいがちになるため、離婚後のトラブルを防止するためにも公正証書を必ず作成するようにしましょう。

慰謝料の請求も場合によってはできる

継続的な受動喫煙で健康被害の発生リスクは増加します。平成14年には健康増進法が制定され、沢山の人がいる場所では、受動喫煙防止に努める動きが出てきました。また、東京都では「子どもを受動喫煙から守る条例」が制定されました。そのため、職場だけではなく家庭内の喫煙も法令によって禁止されつつあるのです。

また、結婚して家庭を築く夫婦は、相互に助け合う義務があります。そのため、配偶者の健康を損ねる慣習を慎むのは当然のことです。配偶者が喫煙を拒んで、それを同意をした上でも、隠れて喫煙をして配偶者の健康被害を害した場合は治療費も加味した慰謝料の請求ができます。

離婚調停や離婚裁判では離婚は難しい

裁判所が扱う離婚理由は5つありますが、タバコが原因による離婚は離婚理由に該当しにくいです。

【裁判所が扱う5つの離婚理由】

配偶者に不貞行為があったとき 結婚している人が、配偶者以外の人と自由意志で性的関係を持つこと

(例)性的行為をともなう浮気・風俗店に通い続けるなど

配偶者が結婚の義務を怠ったとき 配偶者が理由もなく同居に応じなかったり、協力しなかったり、生活の保障をしなかったりすること

(例)生活費を家に入れない・家出を繰り返す・病気の配偶者を放置するなど

配偶者の生死が3年以上明らかでないとき 失踪や家出などにより、配偶者からの連絡がまったくなく、3年以上生死がわからない状態であること

(例)家出して消息が不明など

配偶者が精神病にかかり回復の見込みがないとき 配偶者が重度の精神病になり、家庭を守る義務を果たせなくなること

(例)統合失調症・認知症・躁鬱病・アルツハイマーなど

その他婚姻を継続しがたい重大な理由があるとき 夫婦関係が実際に破綻していると考えられる状態であること

(例)性格の不一致、性生活の不一致、過度の宗教活動など

タバコを吸う喫煙者と離婚したい5つの理由

タバコが原因で離婚

タバコを吸う喫煙者と離婚したいと思うのは、どのようなときなのでしょうか?ここでは、タバコを吸う喫煙者と離婚したい理由をご紹介します。

1.健康の影響が気になる

ニコチンは、タバコに含まれる依存性の物質です。時間が経過すると、タバコが吸いたくなる心理になるのは、このニコチンの影響ともいわれています。

タバコを吸うとイライラする気持ちが収まりますが、抹消血管の収縮と血圧の上昇、心拍数の増加が挙げられます。また、一酸化炭素は酸欠状態にする物質で、タバコを吸い続けると慢性的な酸欠状態になり、運動能力の低下などの支障が出てくるのです。このような健康の影響を気にする方は喫煙を好みません。

2.子どもの成長への影響が気になる

子どもが受動喫煙から受ける健康被害は、大人よりも深刻です。受動喫煙による危険は、妊娠中から既に始まっており、胎児への影響としては流産や早産のリスクが高まります。

また、胎児の発育にも悪影響を及ぼすとされており、受動喫煙による健康被害は、乳幼児突然死症候群(SIDS)、呼吸器症状(せき、たん、息切れなど)・気管支炎、肺炎、中耳炎などが挙げられているのです。

このように、子どもの健康が受動喫煙によって奪われてしまうので、喫煙に対して良く思わない人も多くいます。

3.タバコの代金が高い

タバコ代金は高いため、大きな負担になることもあります。ヘビースモーカーの場合は1日に1箱を必ず吸いあげてしまうため、月に30箱分を消費すると考えると15,000円程度になります。年間で考えると18万円にもなるのです。

非喫煙者からすると、タバコで18万円も消えていくのは、もったいないと感じてしまうでしょう。

4.タバコを辞めると嘘をつかれた

子どもへの影響や経済的な負担などを理由に夫婦で話し合い、その結果、タバコを辞めることに同意をした相手が隠れてタバコを吸っていた場合に離婚を考えるようです。

このような場合は、タバコが原因で離婚というよりも、嘘を付かれたり、夫婦相互に助け合っていく姿勢を見せない態度に不満を感じるため離婚したいと思ってしまいます。

5.気を遣わない姿が嫌だ

繰り返しになりますが、タバコの受動喫煙でも健康被害のリスクが出てきます。夫婦では「玄関で吸うなら問題ない」と考えている方もいるでしょう。実際に、喫煙者からタバコを取り上げるのは、非喫煙者の配偶者でも心苦しいでしょう。

しかし、家族に気を遣わずにどこでも喫煙をし続け、注意しても改善しようとしない態度を見せられてしまうと離婚したいという気持ちが高まるものです。

タバコが原因で離婚を考えた場合の対処法

タバコが原因の離婚

夫婦の合意があれば、タバコが原因で離婚することはできると解説しましたが、離婚には莫大なパワーを使います。また、離婚後に出てくる問題にも対処しなければいけません。「できる限り別れない選択をしたい」「円満に離婚したい」と思う方もいるでしょう。

このような場合は、どのように対処すれば良いのでしょうか?ここでは、タバコが原因で離婚を考えた場合の対処法についてご紹介します。

禁煙外来を受診する

実は禁煙は、自分一人ではなかなか達成できるものではありません。そのため、配偶者に隠れて喫煙してしまう人が多くいるのです。一人で禁煙するのが難しい場合は、病院のサポートを受けるように勧めてみてください。

禁煙外来は、総合病院のほか、内科や循環器、耳鼻咽喉科などさまざまな診療科で実施しています。禁煙外来では、医師があなたの禁煙歴を把握した上で、禁煙補助薬の処方、治療の経過を見守ってくれます。禁煙の症状(離脱症状)が出ても病院で相談できるので、うまく禁煙していくことができます。

条件を満たせば、健康保険を適用して診療が受けられるため、本当に禁煙させたい場合は禁煙外来を受診させてください。

離婚調停を起こす

離婚協議では、夫婦の合意がなければ離婚することができません。もし、「タバコを辞めないから離婚したい」と相手に伝えても、相手が同意しなければ離婚は成立しません。

このような場合は、離婚調停の申立てをします。離婚調停は、必ず離婚しなければいけない訳ではなく、申立てを取りやめることもできます。相手にプレッシャーを与えて、禁煙する姿勢を示すか確認してみても良いでしょう。

弁護士に離婚の相談をする

家族の立場を考えずに禁煙し続ける配偶者に対して愛情が冷めたという場合は、離婚手続きを薦めましょう。しかし、離婚後はお金や子供、生活の問題が出てきます。

離婚後の暮らしで困らないように、各種取り決め事項(財産分与・親権・養育費・慰謝料)をしましょう。取り決める前に、法律の専門家である弁護士に相談をすれば、あなたの代理人になって有利な条件で話を進めてくれるはずです。

そのため、少しでも有利な条件で離婚したい場合は、弁護士に相談をしてください。

夫婦は思いやりのある対応を心がけることが大事

この記事では、タバコを理由とした離婚問題について解説しました。タバコは離婚する事由に該当しませんが、夫婦が離婚協議で合意すれば離婚することができます。

タバコの受動禁煙は健康被害を及ぼします。そのため、タバコを吸うときは、配偶者や子供のことを考えて吸うような配慮が必要です。夫婦は相互に支え合う義務があるため、お互いを思いやる行動を心がけてください。

もし、何度も話し合った結果、何も態度が変わらない相手に対して愛情が冷めた場合は、少しずつ離婚に向けた準備を始めましょう。離婚では、各種取り決め事項(財産分与・親権・養育費・慰謝料)を考えなければいけません。

弁護士に相談をすれば有利な条件で話を進めていくことができるため、ぜひ、離婚を検討している方は、弁護士に相談をしてみてください。